News症例紹介

フィラリア感染症

こんにちは。獣医師の竹田です。

 

最近となってはめったに見ない、フィラリア感染症のワンちゃんが見つかりました。

やはり予防歴はありません。

検査キットでは強陽性を示したので、心エコー検査を行いました。

肺動脈内に虫体は少数確認(イコールサイン)されたものの、狭窄所見(肺動脈弁での明らかな異常、心室中隔の扁平化、肺動脈拡張など)は見られませんでした。

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本人は無症状かつ元気なので、とある論文を参考に内科治療を行うことになりました。

参考文献「Combined ivermectin and doxycycline treatment has microfilaricidal and adulticidal activity against Dirofilaria immitis in experimentally infected dogs」

引用「Treatment with ivermectin (IVM; 6 μg/kg per os weekly) combined with doxycycline (DOXY; 10 mg/kg/day orally from Weeks 0–6, 10–12, 16–18, 22–26 and 28–34) resulted in a significantly faster decrease of circulating microfilariae and higher adulticidal activity compared with either IVM or DOXY alone. 」

 

なぜ、抗生剤を投与するのかというと、フィラリアの中にはボルバキア菌と共存しているものがあり、フィラリアの生殖器にも存在しているため、ミクロフィラリアにもボルバキア菌が受け継がれます。そのボルバキア菌に対する抗生剤を投与することで、ボルバキア菌保有フィラリアは死滅するという原理らしいです。

以前は、内科治療によって駆虫されたフィラリアの死体が肺動脈より先で塞栓し、命に関わる肺高血圧症や血栓症を引き起こすリスクがあると言われていましたが、上記の報告によれば治療は寛容的で、副作用も一切なかったみたいです。

 

やはりフィラリア予防をしていなければ感染してしまうリスクがあるということを肝に銘じた症例でした。

外に出なくても、フィラリアの宿主である蚊は寄ってきてしまいます。

フィラリアに限らず、ノミ、マダニの駆虫とワクチンでしっかり予防しましょう。

 

 

 

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