目の中に毛が生えてる?
眼の類皮腫(犬)|TPC浜松動物総合病院|静岡県浜松市中央区の動物病院

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目の中に毛が生えてる?
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News症例紹介院長のブログ

2022.05.16

目の中に毛が生えてる?
眼の類皮腫(犬)

眼の類皮腫(犬)について

類皮腫とは、胎生期にさまざまな組織の中に皮膚となるべき細胞が迷いこむことで発生します。

眼の類皮腫は先天性病変で、本来あるべきでない角膜~結膜上に皮膚ができて、そこから毛が生えている状態がみられます。

生後数ヶ月で発見されることが多く、慢性的に眼に刺激となってしまうため外科的に切除します。

類皮腫の症例紹介

フレンチブルドッグ オス 4ヶ月齢
幼少期から左目目尻の形がおかしく、ブリーダーさんから譲り受けたとのことで来院されました。

類皮腫の検査所見

一般状態   :良好
一般身体検査 :特記すべき異常はありませんでした。

眼科検査   :左眼瞼~結膜にかけて腫瘤あり、眼瞼縁が途切れていました。

類皮腫の外科治療

眼科専門医による「類皮腫の切除術と眼瞼形成術」を実施しました。

眼瞼サイズを縮小しないため眼瞼縁を開放し、一部皮膚を利用して縫合しました。

麻酔覚醒も順調で、術後の経過は良好でした。

 

類皮腫の術後経過

その後、皮膚縫合部分に新たな肉芽腫が発生しましたが、再切除によって完治することができました。

若齢のうちに専門医による治療が受けられたことで、合併症もなく視覚と外貌を温存することが可能でした。

 

眼科専門診療について

本症例は初期の段階から眼科専門医にオンラインで相談をしながら治療計画を立てることができました。

当院では定期的に獣医眼科専門医による診察と治療を行っております。

眼科診療についてご興味ある方は、問い合わせフォームまたは、お電話にてお問合せください。

 

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この記事を書いたひと

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武信

浜松家畜病院院長

飼っている動物:大型犬2匹、小型犬2匹
趣味:音楽鑑賞・キャンプ
性格:まとめ上手

【メッセージ】
子供の時から動物好き、獣医師である祖父に憧れて、今に至ります。
はじめて担当した患者さんがガンで悩んでいたことから、腫瘍専門の獣医師に。
動物の病気に悩んだ時は、気軽に相談してください、一緒に考えます。

    このブログの監修

    武信行紀(たけのぶゆきのり)浜松家畜病院院長

    武信行紀(たけのぶゆきのり)

    治療方針:恩師の言葉である「慈愛理知」(慈しみと愛をもって動物と飼い主に接し、理論と最新の知識をもって診療に当たる)を胸に、人と動物の絆に貢献します。

    経歴:

    • 鳥取県鳥取市出身
    • 1999年 麻布大学獣医学科卒業
    • 2005~2009年 麻布大学腫瘍科レジデント(サブチーフを務める)
    • 2013年 獣医腫瘍科認定医1種取得
    • 2014年 日本獣医がん学会理事就任現在に至る

    所属学会・研修:

    • 日本獣医がん学会
    • 獣医麻酔外科学会
    • 獣医整形外科AOprinciplesCorse研修課程終了
    • RECOVER BLS&ALS 研修課程終了

    主な執筆・学会発表

    • 2003年~2007年 「犬の健康管理」 ANIMAL WORLD連載
    • 2005年 「拡大乳腺切除および補助的化学療法により,良好な経過が得られた猫乳腺癌の1例.」(第26回動物臨床医学会年次大会)
    • 2006年 「血管周皮腫の臨床的研究」(第27回動物臨床医学会年次大会)
    • 2008年 「外科切除および放射線治療を行った高分化型線維肉腫の2例」(第27回日本獣医がん研究会, JONCOL2008/No.5)
    • 2009年 「特集:血管周皮腫」 (InfoVets 2008/8月号)
    • 2010年 『小動物臨床腫瘍学の実際』 翻訳参加 (Withrow & MacEwen's Small Animal Clinical Oncology 4th ed.)
    • 2010年 「外科切除を行い良好な経過が得られた乳頭状扁平上皮癌の1例」(第30回獣医麻酔外科学会)
    • 2010年 「肝破裂による血腹が見られた猫の肝アミロイド―シスの一例」(第19回中部小動物臨床研究会)
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