News症例紹介

犬の肺動脈狭窄症のバルーンカテーテル治療

こんにちは。獣医師の竹田です。

今回は、東京の大学で循環器を専門とされている鈴木先生にご協力を頂いて、若齢犬の肺動脈狭窄症のバルーンカテーテル治療を行いましたので紹介したいと思います。

 一部、手術写真を掲載してますので、ご注意下さい。

 

 

肺動脈狭窄症とは?

犬の先天性心疾患の中で2番目に多く、小型犬に多いのが特徴です。

ほとんどの症例は無症状から軽度の症状であるため、心エコー検査で肺動脈血流速度と圧較差を測定し、しっかり重症度を評価する必要があります。

(最大血流速度:3.5m/sおよび圧較差:およそ40-50mmHg以下を軽度、最大血流速度:5m/sおよび圧較差:およそ100mmHg以上を重度)

また、肺動脈狭窄のタイプは弁上部、弁性、弁下部(漏斗部)に分類されます。

治療は、重症度により、体外循環下での拡大路形成術、バルーンカテーテル術、内科治療(β遮断薬など)を行います。

 

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では、症例を紹介します。

プロフィール:ポメラニアン、1歳2ヶ月齢、オス、体重:2.6kg、BCS:2、収縮期性心雑音を聴取

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術前心エコー:右心拡大、心室中隔の扁平化、肺動脈弁の異常と狭窄像、肺動脈弁後部のモザイク血流、肺動脈血流速度:4.55m/s、圧較差:82.9mmHgが認められた

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診断:肺動脈狭窄症の中等度-重度

治療:肺動脈狭窄部位をバルーンカテーテルにより拡張する

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頸静脈を糸で牽引しながら、切開、そこからガイドワイヤー、カテーテル、バルーンをCアーム透視下で、頸静脈→右心房→右心室→肺動脈弁へと進めていき、狭窄部位でバルーンを拡張させます。その後、カテーテルを抜き、頸静脈の切開部位を縫合し、治療が終わります。

難易度は高い手術ですが、侵襲性は低く、無事に終わることができました。

 

術後心エコー:肺動脈血流速度:1.46m/s、圧較差:8.5mmHg(術前の肺動脈血流速度:4.55m/s、圧較差:82.9mmHg)

血流速度や圧較差は正常化し、治療が成功したことを確認できました。

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術後も良好に経過し、無事退院しました。今後は、定期的に心エコー検査を行い、経過を評価する必要はありますが、健康に過ごせることでしょう。

 

当院は、循環器専門医と協力して循環器症例のより専門的な診断、治療ができる体制を整えています。何か気になることがあれば、いつでもご相談下さい。

 

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