先日、ビションフリーゼが「震える」と言うことで来院されました。
「部分発作」または「white shaker dog syndrome(白い犬の震え症候群)」の疑いで経過観察となったのですが、
調べていたら変わった病気を見つけました。
「どんな犬種にも起きる可能性がある病気「不随意性運動障害」だが、ビションフリーゼでの1例発表がある。症状は致命的とはいえないようだが、犬と飼い主にとって苦痛となるかもしれない。」とのこと。
アメリカのビションフリーゼクラブでは10頭以上の発症を把握しているようですが、この病気は非常にまれのようですから、
ひとまず、ビションフリーゼのオーナーさん、ご安心ください。
ただし、ビションフリーゼクラブは大変熱心に遺伝学を研究をしているらしく、
下記の症状が見られたら、この病気を疑ってBFCA Health Committeeに情報が欲しいそうです。(代行はいたしかねます)
- はじめは肘や膝(一本の足)の屈曲、または胸椎の屈曲「猫背」として発病
- 肘や膝を強く屈曲したり、すばやい屈伸をする
- しばしば顔半分のゆがみ
- しばしば患肢の改善とともに、他の肢に発症
- ぎこちない歩き方
- 意識は正常である
- すぐに改善して、後遺症はのこらない
- この症状は1日のうち、10回のこともあれば、起きないこともある
- 症状はリラックスしているときに起きるが、散歩など興奮時に起きることもある
なんだか、すごく「あいまい」な症状ですが、命に関わることはなさそうです。
ただし・・・
脳の病気などの他の病気が潜んでいる可能性はあるので、
かかりつけ医や神経専門医に診察を受けるのが、お勧めですよ。