“White dog shaker syndrome” 直訳すれば「白い犬のふるえ症候群」です。
別名「小さな白い犬の震え症候群(LWSS)」とか、医学的には「特発性ステロイド反応性振戦症候群(SRTS)、特発性小脳炎」とも呼ばれます。
ホワイトドッグシェイカーシンドロームの原因
原因は不明です。 免疫疾患と考えられています。自己免疫性の神経伝達物質欠損だという説もあります。
ホワイトドッグシェイカーシンドロームの好発犬種
ウェスト・ハイランド・テリア、マルチーズ、ビション、プードルなどの小型犬種。
日本では、ミニチュア・ダックスでの発症も報告されています。(下記参照)
ホワイトドッグシェイカーシンドロームの症状 5ヶ月〜3歳の時に突然発症します。
全身の震えが主な症状です。 ストレスで徐々に悪化し、威嚇反応の消失、眼振、歩行困難、けいれんが起きることもあります。
ホワイトドッグシェイカーシンドロームの診断
通常は症状で診断します。 MRIにより他の脳脊髄疾患(NME、GMEなど)と鑑別診断が必要です。
MRI検査の際に行う「脳脊髄液分析」で蛋白濃度やリンパ球の増加が見られることもあります。
ホワイトドッグシェイカーシンドロームの治療
ステロイド投与で寛解します。ジアゼパムは症状の緩和に役立ちます。
薬への反応が良ければ予後は良好とされています。 たいていは数週間の治療によって改善しますが、生涯を通じて投薬が 必要なこともあります。
文責:武信