こんにちは。獣医師の竹田です。
今回は、身近な糞便検査で真菌(カビ)が見つかったので、紹介したいと思います。
糞便検査: 細菌に比べ、明らかに大きく、特徴的な酵母様の形態をしています。
これは酵母状真菌、Cyniclomyces guttulatusと呼ばれるものです。
健康なうさぎやモルモットでは、よく見られるそうです。
犬や猫ではまだ未解明な部分がありますが、一部の正常な腸内環境に関わっているのではないかと考えられています。
しかし、免疫力の低下などで腸内で異常に増殖、日和見感染が起きると下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こします。
当院では、抗真菌剤ナイスタチン(15000-50000IU/kg/4days/po)と整腸剤により治療を行っています。
また、多頭飼いのお家では、他の子が感染しないよう糞便を速やかに片付ける必要があります。
以上、身近だけど奥深い糞便検査の話でした!