涙が止まらない「眼瞼内反症」について

  涙がたくさん出ている状態を「流涙症」といいます。 流涙症が起きる原因には、目のまわりの毛(睫毛乱生、睫毛重生)やまぶたの形の異常(眼瞼内反症、外反症)などがありますが、柴犬・ポメラニアンなど多くの犬種に好発する「眼瞼内反症」は悪化するとイタ〜い角膜炎に進行します。  

予防と治療

軽症の場合は、目の周りに付着した涙を柔らかいコットンで拭きとり、清潔を心がけましょう。 遺伝性内反症は子犬に起きることが多く、簡単な処置を施すことで改善することもあります。
後発性内反症は成犬に発症し、悪化してから気づくことが多いため、早めの対応が必要となります。  

症例

  15歳の柴犬、突然左の目から涙が止まらなくなり、痛そうとのことで来院されました。
後天性の眼瞼内反症により、重度の角膜炎になってしまっています。
高齢のため、まずは角膜炎の治療を行いましたが、なかなか完治しません。
局所麻酔での「アイプチ手術」でまぶたを広げてあげると、一時的に改善が見られました。
そこで、思い切って麻酔をかけての外科手術を行いました。


 

手術中画像ですので、苦手な方はご遠慮ください。 クリックすると大きな画像が開きます。

 

上まぶたをパッチリするため、短くトリミングする手術を施しています。

 

手術後はぱっちりおメメになりました!  

 

 

 

 

眼瞼内反症の治療など、犬猫の病気の治療をどうすれば良いか分からない場合は、いつでもご相談ください。 かかりつけ病院をお探しの方、近郊であれば下記リンクをご覧いただき、問診フォームからお問合せ・ご予約をお願いいたします。 すでに他の病院にかかられている方でも、どのように治療を進めていけば良いかのアドバイスやセカンドオピニオンなど、サポートをお探しのあなたにお役に立てるかもしれません。