浜松市近隣にお住まいの飼い主様へ

犬の膿皮症ってどんな病気?症状・原因・治療・予防まで解説

 

浜松市近隣にお住まいの方で、「うちの犬が最近かゆがっている」「赤いブツブツができて心配」といったお悩みをお持ちの飼い主様はいませんか?その症状、「膿皮症(のうひしょう)」かもしれません 😱

 

犬の膿皮症は、皮膚に存在する常在菌が異常に増殖し、赤みやかゆみ、脱毛などの炎症を引き起こす皮膚病です。軽症なら治療で早く改善することもありますが、放置してしまうと慢性化したり、他の病気を併発したりする可能性もあります。

このコラムでは、浜松市で犬を飼っている方に向けて、膿皮症の原因・症状・診断・治療・予防法までをわかりやすくまとめています。さらに、飼い主様から寄せられるよくある質問もご紹介します!

 

 

犬の膿皮症とは?皮膚の常在菌が引き起こす炎症性疾患

膿皮症とは、犬の皮膚に元々存在している「ブドウ球菌」などの常在菌が異常に増え、皮膚表面に炎症を起こす病気です。

通常、皮膚にはバリア機能があり、菌が増殖しすぎないよう守られています。しかし、皮膚が乾燥したり、傷がついたり、免疫力が低下したりすると、バリアが壊れてしまい菌が増殖。膿疱(うみのたまったブツブツ)や赤み、かゆみなどの症状が現れます。

 

犬の膿皮症で見られる主な症状とは?

以下のような症状が23日以上続く場合は、膿皮症の可能性があるため注意が必要です。

赤く小さなブツブツが広がる(丘疹)

丸く毛が抜ける(円形脱毛)

白い膿が見える(膿疱)

フケのような皮膚片が増える

かゆみが強く、掻いたり舐めたりする

掻いた箇所がただれて湿疹になる

特に、背中腹部などに多く見られ、繰り返し発生することもあります。

 

犬の膿皮症を引き起こす4つの主な原因

1.皮膚のバリア機能の低下

フレンチブルドッグや柴犬などの犬種は皮膚が弱く、バリア機能が低下しやすいため膿皮症のリスクが高くなります。また、アトピー体質の犬も同様です。

2.高温多湿な環境(浜松市の気候特性)

浜松市のような温暖で湿度の高い地域では、梅雨から夏にかけて膿皮症の発生が増加します。湿気によって皮膚が蒸れてしまい、菌が繁殖しやすい状態になります。

3.間違ったシャンプーやお手入れ

洗浄力の強すぎるシャンプーを頻繁に使ったり、すすぎが不十分だったりすると、皮膚のうるおいが奪われて炎症の原因になります。

4.栄養バランスの偏り

必須脂肪酸(オメガ3、オメガ6)やビタミンEが不足すると、皮膚の再生や免疫機能が低下し、感染しやすくなります。

 

 

犬の膿皮症の診断方法と検査内容

動物病院では、以下のような検査を行って原因を特定します。

・視診・問診:いつからどのような症状が出ているか、生活環境などを確認

・皮膚スタンプ検査・掻爬検査:皮膚の表面を採取し、菌や炎症細胞を顕微鏡で確認

・細菌培養検査:膿から菌を培養し、どの薬が効くかを判定(薬剤感受性試験)

・血液検査やホルモン検査:内因性疾患(甲状腺機能低下症、クッシング症候群など)を除外

・アレルギー検査:食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の有無を調べる

 

 

犬の膿皮症の治療方法とは?

外用療法(シャンプー・ローション)

軽度の膿皮症では、抗菌シャンプー(例:クロルヘキシジン配合)や抗炎症ローションを使って患部を洗浄・保湿することで症状の改善が期待できます。

内服治療

中等度〜重度の場合は、抗炎症剤で痒みを止めてあげたり、抗生物質の内服が必要です。耐性菌が問題になるため、培養検査で効果のある薬を選ぶことが重要です。

原因疾患の治療

膿皮症の背景に、アトピー性皮膚炎やホルモン異常がある場合、そちらの治療が再発防止につながります。

 

 

再発しないために!膿皮症の予防と家庭でできる対策

1.定期的なスキンケア

月に12回程度、低刺激シャンプーで皮膚を清潔に保ちます。ドライヤーでしっかり乾かすことも大切です。

2.湿度と温度の管理

除湿器やエアコンを活用して、室内の湿度は5060%に保ちましょう。ムレが防げ、菌の増殖を抑えられます。

3.食事とサプリメントの見直し

オメガ3脂肪酸(EPADHA)や亜鉛、ビタミン類が豊富なフードは、皮膚の健康維持に役立ちます。必要に応じてサプリメントの追加も検討します。

 

 

✔︎当院での事例|膿皮症と思ったら皮膚型腫瘍だったことも

TPC浜松動物総合病院では、腫瘍診療を専門とする獣医師が在籍しており、膿皮症のように見える皮膚トラブルの中に皮膚型リンパ腫や肥満細胞腫といった腫瘍が隠れていた事例もあります。

「赤みが長引く」「薬を塗っても治らない」など、通常の膿皮症と異なる経過がある場合は、皮膚病だけでなく腫瘍の可能性も視野に入れて対応します。

 

 

〜まとめ〜

💡犬の膿皮症は早期発見・早期治療がカギ!!

膿皮症は皮膚のバリアが壊れることで常在菌が増え、炎症を起こす

赤み・脱毛・かゆみ・膿疱などが代表的な症状

高温多湿・皮膚の弱さ・栄養不足などが原因

早期の診断と、根本原因の治療が再発防止に重要

皮膚腫瘍との鑑別も見逃せない

当院では、初診のご相談も随時受け付けております。

また皮膚科認定医の先生が顧問についておりますので、いつでもご相談可能です。
お電話、またはLINE公式アカウントから簡単にご予約いただけます。

膿皮症など皮膚の異常にお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。

📞ご相談・ご予約はこちらからどうぞ