浜松市近隣にお住まいの飼い主様へ🐶
犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)とは?小型犬に多い足のトラブルと治療法を徹底解説!
はじめに:こんな症状、見逃していませんか?
「うちの子、時々片足を上げて歩くけど大丈夫かな?」
「階段の上り下りでケンケンしている気がする…」
そんな行動が見られたら、それはパテラ(膝蓋骨脱臼)の初期症状かもしれません。
特にトイプードルやチワワ、ポメラニアンなどの小型犬で多く見られる膝の病気で、進行すれば歩行困難や慢性痛につながることもあります。
本記事では、浜松市近郊の飼い主様に向けて、犬のパテラの原因・症状・治療法から、ご自宅でのケアまでを、丁寧にご紹介します👨🏻⚕️
パテラ(膝蓋骨脱臼)とは?
パテラとは、犬の膝のお皿(膝蓋骨)が、本来あるべき場所(滑車溝)からズレてしまう状態です。
軽度では時々ズレるだけですが、重度になると膝のお皿が常にズレたままになり、歩行に支障をきたす重大な関節疾患になります。
パテラが起こる3つの主な原因
1.遺伝的要因(先天性)
特に以下の小型犬で多く見られます。
・トイプードル
・チワワ
・ポメラニアン
・マルチーズ
・ヨークシャーテリア
これらの犬種では、膝関節の骨の構造自体に遺伝的な問題があることが多く、成長とともに自然にパテラが発症するケースがあります。
2.成長期の生活環境
滑りやすいフローリングや、段差の多い生活環境、ジャンプの多い遊び方などが膝関節に負担をかけます。
また、肥満も関節への圧力を増やすため、パテラ発症リスクを高める要因です。
3.外傷や後天的な衝撃
転倒、階段からの落下などの事故で、後天的に膝蓋骨が脱臼することもあります。
このタイプは、中型犬や大型犬にも見られることがあります。
犬のパテラの症状とは?見逃しやすいサインに注意
以下のような行動が見られる場合、パテラを疑いましょう。
・スキップのように歩く
・散歩中に急に足を引きずる
・座る姿勢が不自然
・後ろ足を浮かせたまま歩く
・足を触ると嫌がる、怒る
初期段階では、数秒間だけ足を浮かせるだけのこともあるため、注意深く観察することが大切です。
パテラの重症度分類(グレード分類)
グレード | 症状の目安 |
グレード1 | 手で動かすと脱臼するが、自然には脱臼しない。症状はほとんどない。 |
グレード2 | 自然に脱臼し、時々戻る。スキップ歩行などが見られる。 |
グレード3 | 常に脱臼しており、自力で戻せない。足を浮かせる頻度が高い。 |
グレード4 | 脱臼が固定化し、骨の変形や関節炎が進行している状態。 |
パテラの治療法【当院での対応】
1.保存療法(グレード1~2)
保存療法では、以下のような方法を組み合わせて行います。
・体重管理:体重を5〜10%減らすだけで膝への負担は大きく軽減します。
・サプリメント:グルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸などを活用し、関節の健康をサポートします。
・生活環境の見直し:滑らない床マットや、段差の少ない家具配置を心がけます。
・リハビリ:水中ウォーキングやマッサージなどで膝周囲の筋肉を鍛えます。
2.手術療法(グレード3~4)
以下のような外科手術が行われます。
・滑車溝形成術:膝蓋骨がはまりやすいように、膝の溝を深くします。
・靭帯の解放術:過度に引っ張っている靭帯を緩めます。
・脛骨粗面転位術:膝のお皿の位置そのものを修正します。
当院では整形外科にも対応しており、全身麻酔管理や術後ケアにも万全を期しています🦴
おうちでできる予防・日常ケア
・フローリングには滑り止めマットを敷く
・階段の上り下りにはペットステップを設置
・高いソファやベッドにはジャンプ防止用スロープを使用
・正しい抱き上げ方(両後肢を支える)を徹底
・肥満予防にバランスの取れた食事と適度な運動を心がける
早期予防と環境づくりで、パテラの進行を防ぐことが可能です!!
よくあるご質問(Q&A)
Q:歩くときに片足をスキップする程度なら様子を見ていい?
A:頻度が高くなるようであれば、獣医師の診察を早めに受けることをおすすめします。
Q:どのくらいの体重が理想?
A:犬種・体格によって異なりますが、理想体重の±5%以内を維持することが重要です。
Q:手術は何歳から可能?
A:成長が安定する6ヶ月以降で、必要に応じて手術の適応を判断します。
~まとめ~
犬のパテラは、早期発見・早期対処が最も重要です。
症状が軽いうちに保存療法を行うことで、手術を回避できるケースも多くあります。
当院では、腫瘍外科だけでなく整形外科も専門的に対応しており、症状やライフスタイルに合わせた最適なプランを提案いたします。
愛犬の歩き方、気になったら早めの受診を!
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