食物アレルギー
特定の食物に反応して痒みを出す皮膚病です。通常は1~3種類の食べ物が原因ですが(牛肉や小麦を食べると痒がる、など)アレルゲンが特定できれば、食事管理により症状を改善することができます。
皮膚科・アレルギー科
当院の診察で最も多い症状は皮膚病です。多い時には、およそ8割のケースになんらかの皮膚病が関与していて当院と飼い主さん、双方にとっての最も多い“悩みのタネ”になっています。
診察に来られた飼主さまが動物たちの苦しみに気づいたとき、皆様驚きと後悔の入り混じった感想を教えてくれます。でも実は、きちんと診察して治療すれば、かなりの動物たちが改善できるようになるんです。
耳の痒みでお困りの場合は耳鏡検査とアレルギー検査によって、多くの原因が明確になります。
アトピー性皮膚炎の治療法にも、いくつかの【好成績の出る治療法】が選択できるようになりました。
アレルギーは皮膚病ばかりでなく、眼やに、まぶたの腫れ、くしゃみ、下痢や嘔吐も起こします。
ちょっとした症状を見逃さないように早期に診断することが重要です。
特定の食物に反応して痒みを出す皮膚病です。通常は1~3種類の食べ物が原因ですが(牛肉や小麦を食べると痒がる、など)アレルゲンが特定できれば、食事管理により症状を改善することができます。
ハウスダスト(ホコリ・ダニ)や花粉などに免疫機能が過剰反応して起こる皮膚炎です。「遺伝要因」と「皮膚のバリア機能不全」という2つの要因が関わっています。
ノミに刺されることで強いアレルギーを起こすようになってしまう症状です。ノミアレルギーの犬は1匹のノミに吸血されただけで、激しい痒みを発症します。
アレルギー科の診療は、基本的に当院の獣医師が行います。コンサルタントは常勤しておりません。
当院の個人情報保護基準に則って、医療情報をコンサルタント獣医師と共有し、症例検討をしながら治療方針を決めています。
当院の治療は、時間をかけて原因を探り、経過をみながら症状をコントロールしていく方法です。
特に皮膚病や鼻炎、外耳炎は治療期間が長くなることもあります。
動物たちのために時間を使える飼い主様にお勧めの方法である点を御了承ください。
SORは国際ガイドラインにおける、推奨度、治療のおすすめ度です。
グルココルチコイド/
タクロリムス局所投与
グルココルチコイド/
シクロスポリン投与
インターフェロン-yの
皮下投与
アレルギン特異的免疫療法
除去食及び暴露実験
ノミ予防
アレルゲン特異的IgE検査または皮肉反応検査
環境中のハウスダスト
マイト量の測定
抗菌剤を用いた治療
抗菌剤の使用と
有効性の評価
環境および精神的な
憎悪因子の評価
非刺激性シャンプーを
用いたスキンケア
必須脂肪酸の補給
アトピー性皮膚炎の犬の50〜80%で効果があるとされている減感作療法でパートナーの豊かな暮らしを叶えたいと考えています。
アレルギーとは、体が環境中の物質に過敏反応を起こすことをいいます。
減感作療法はアレルギーの自然治癒を促す唯一の治療法です。
アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少しずつ、量を増やしながら注射することによって、そのアレルゲンに対して体を慣れさせて、アレルギーを発症させないようにします。
減感作療法は、アトピー性皮膚炎の犬の60~80%で効果があると報告されています。さらに、効果があったうちの75%ではステロイドを使用せずにアトピーを抑制することが可能でした。ただし、15~20%では減感作療法の効果が得られないこともあるようです・・。
当院では減感作療法を始めて10年以上ですが、アトピー性皮膚炎の犬の50~60%は減感作療法と食餌療法のみで、その他の20%では非ステロイド療法の併用で、20%~30%は少量のステロイド療法で維持することが可能になりました。動物の減感作療法には、どんどん新しい方法が生まれています。
当院では治療経過を皮膚科コンサルタントと相談しながらこの療法を行っており、今後も飼主さんのご希望に合わせて、この治療法を実施して行きたいと考えています。
この治療は一時的にかゆみを止める対処療法と異なり、アトピーの原因を治すために行います。
この治療では反応が得られるまでに6〜12ヵ月を必要とする場合がありますので、効果の判定に時間がかかります。
減感作療法で良好な反応が得られるのは2〜6歳といわれています。
長年にわたり発症している動物では、微弱な反応しか得られない場合もあります。
当院では話せない動物の気持ちに寄り添い、つらい症状の素早い改善を目指します。
しっかりと診断をもとに、患者様の状態や飼い主様のニーズに合わせた治療の選択肢をご提供します。
アレルギーは皮膚病ばかりでなく、眼の症状(眼やに、まぶたの腫れなど)、呼吸器病(くしゃみなど)や、消化器病(下痢や嘔吐など)も起こします。様々な症状に対応する治療をご提供します。
皮膚病の中には、やっかいな腫瘍が隠れていることもあります。
がん認定医が早期の診断を行います。
1
まずは問診
皮膚に関すること、生活に関することなど、お話を聞かせていただきます。
これまでの病状や生活スタイルなど、皮膚病の原因を探る大事な手がかりになります。
いつ頃から症状が出たのか、そしてどのような経過なのか、家でのわんちゃんや猫ちゃんの様子などを飼い主様からの目線でのお話を教えていただければと思います。
かゆみのある症状については、場所・頻度・期間など詳細をお伺いいたします。
2
身体検査
皮膚の状態(皮疹)やその範囲、耳や爪の状態など全身を診させていただきます。
3
皮膚科検査
毛検査
毛包に寄生するニキビダニを確認します。また、毛に増殖する糸状菌の確認も出来ます。脱毛の場合は、脱毛の種類も推測できます。
掻爬検査
皮膚表面に寄生するツメダニ、シラミ、疥癬などを確認します。
テープスタンプ検査
細菌または酵母菌の感染や、表皮細胞の状態を確認します。
皮膚生検
経過が長く原因不明の皮膚病、腫瘍性や免疫介在性疾患を疑う場合などに行います。
通常は局所麻酔で皮膚の一部を少し(6〜8mm程度)切除し病理検査を行います。
4
血液検査
皮膚疾患の中には代謝や内分泌が原因であることも多く、治療に使用する薬が安全に使えるかを確認するためにも血液検査が必要です。
血液一般検査
貧血や炎症の有無、肝臓や腎臓などの状態を調べます。
内分泌検査
皮膚疾患の原因となりうる甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンの異常を調べます。
血清IgE検査
アトピー体質やノミアレルギーを確認するために行います。
リンパ球検査
食事アレルギー診断の補助として行います。
5
画像検査
超音波検査
皮膚疾患の原因となる副腎腫瘍や肝臓疾患を確認するために行います。
6
必要に応じて治療
検査結果を踏まえ、必要な治療を行います。スキンケアに必要なシャンプー法・サプリメントなども併用して薬物だけに頼らない治療を心がけています。
一般皮膚検査 | 6,600円(税込)〜 |
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アレルギー検査 | 25,300円(税込)〜 |
細菌培養検査 | 9,900円〜23,100円(税込) |
あくまで参考料金となります(初診料含む)
症状の程度により、診療費は異なることがあります。
詳しくはご来院時にスタッフへお問い合わせください。